とちの実は、とても硬く灰汁も強いため、そのままではとても食べられませんが、飢饉の折の保存食として、山形県では伝統的にとちの実を食べる習慣があり、とちの実ともち米を蒸してから搗いたとち餅は、山形県の名物の一つです。そんなとちの実を、もっと手軽に食べられるお菓子にできないかと考案されたのが、「とちの実かりんと」です。
地元に伝わる素朴な味のかりんとととちの風味が一つになった、山形ならではの一品で、「第25回全国菓子大博覧会」において名誉総裁賞を受賞した、当店きっての自信作です。

甘味が少なく、サクサクカリッとした食感の「とちの実かりんと」は、おやつやお茶請けだけでなく、お酒のおつまみにもぴったり。次から次へと手が伸びて、ついつい止められなくなります。

とちの実は、古より不老長寿の薬として知られ、漢方薬としても使用されています。実際とちの実は、コレステロールや中性脂肪を抑制する効果があるサポニンや、ポリフェノールの一種であるタンニン、血圧を安定させるミネラルの一種、カリウムを豊富に含んだ優良食材。サポニンには殺菌効果もあり、湿疹や痒みの改善にも効果が期待できます。
効能目的で食べる必要はありませんが、お酒のおつまみになりつつ、健康にも役立つとなれば、こんなに嬉しいことはありません。

人々を飢饉から救い、薬としても役立ってきたとちの実。食べるのに大変手間がかかるので、そうおいそれと食べる機会はありませんが、「とちの実かりんと」なら、いつでも手軽に素朴な山形の味を楽しむことができます。子どもから年配の方まで誰にでも好まれる味と食感なので、お土産やちょっとした贈り物にも最適です。