「でびら」の正式名称は、「タマガンゾウヒラメ」。瀬戸内地域では、ほかに「でべら」とも呼ばれます。普通のカレイに比べ、エラが張って口が大きいのが特徴です。手のひらのような形から手平（てひら）と呼ばれていたものがなまって「でびら」と呼ばれるようになったと言われています。

瀬戸内海産の「てびらかれい」を、天日で干しただけのシンプルな干物ですが、さっと炙って食べれば、するめに勝るとも劣らない絶好のお酒のおつまみに！焼く前に軽く木槌で叩いておけば、骨がきれいに外せます。叩いて、炙ってとひと手間ふた手間かかりますが、手をかけるだけの甲斐はあります。

火で炙って身をむしって食べるのが一般的ですが、好みで七味マヨネーズをつけて食べるのもおすすめです。もうひと手間加えて和え物や酢物にしたり、素揚げにするのも美味しいです。

日本酒党垂涎のお酒のおつまみながら、今や希少品となった「てびらかれいの干物」。食する好機を見逃す手はありません。家飲みのおつまみにすれば、お酒の味もぐんとよくなります。